今回はリターンムーブというテクニカル分析について説明していきます。
トレードを勉強しているとレジサポ転換、リターンムーブ、ロールリバーサルといった言葉がよく出てきますが、ちゃんとは理解できていない・・という方も少なくないと思います。
そんな方のために
- リターンムーブとはどんな現象?
- ロールリバーサルとリターンムーブの違いは?
- なぜリターンムーブは起こるのか?
- リターンムーブを活用したおすすめ手法は??
など詳しく説明していますので最後までご覧くださいませ。
目次
リターンムーブとはどんな意味?
リターンムーブとは、別名レジサポ転換と呼ばれております。
簡単にいうと
今までレジスタンスラインとして機能していたラインがブレイク後サポートラインになる。
今までサポートラインとして機能していたラインがブレイク後レジスタンスラインとして機能する。
上記の2つをリターンムーブと呼びます。
非常によく起こる形のため、覚えておくと便利です。
例えば、今までレジスタンスラインとして機能していたラインを上にブレイクしたとします。
ブレイク後すぐに買いを入れるのもいいですが、リターンムーブを待ってから買いエントリーをするのも手ですが、
ブレイクアウト後すぐにエントリーをするよりも、このリターンムーブを待ったほうがトレードしやすいと思います。
ブレイク後すぐのエントリーは、ブレイクしたタイミングで、そのままトレンドに乗るかどうか一瞬でたくさんの要素を見なければなりません。
しかしリターンムーブは明確なブレイク後、ラインに到達しそこでの反発をみるため、考える猶予がありますね。
またレジスタンスライン、サポートラインを抜けた時、エントリーする自信がなかったときにも、
「あっ、リターンムーブを待ってからエントリーしよう。」
と思えることで、冷静なトレードができるはずです。
こういった理由からリターンムーブは覚えておくと、とても便利ですのでぜひこの機会に覚えましょう。
ロールリバーサルとリターンムーブとの違いは?
リターンムーブについて調べてみると、同じような意味でロールリバーサルという言葉も出てくるかと思います。
リターンムーブとロールリバーサルに違いはあるのでしょうか?
実はこの2つに違いはありません。
ロールリバーサル別名リターンムーブという感じです。
どちらもレジスタンス・サポートラインがブレイク後に逆の役割をする意味の単語ですので、どちらを使っても構いません。
ただトレード業界では、リターンムーブとロールリバーサルどちらもよく出てくる単語ですので、名前は覚えておいた方がいいでしょう。
リターンムーブはなぜ起こるのか?【トレーダーの心理状況】
リターンムーブはなぜ起こるのか??
これを理解しているとトレードをする上でとても優位に立つことができます。
なぜ起こるのか??
を知ることで自信をもってエントリーできるため、
自信がなくてエントリーできない・・
ついポジポジしてしまった・・・
なんてことがなくなると思います。
なぜリターンムーブが起こるのか??
それは投資家たちの心理状態がわかれば明確になります。
まずはこちらの写真を見てみてください。
レンジ相場を形成後、サポートラインを下にブレイクし再度上昇し、リターンムーブを起こしている状態です。
まずは買い手側の心理を見ていきましょう。
買い手側はサポートラインで反発し上に上昇すると思い、買いを入れておりました。
しかしその予想とは裏腹に、サポートラインを下に抜けてしまいました。
この時の買い勢は含み損を抱えてしまっているということになります。
サポートラインを下にブレイクしてしまっているということは、売りの勢いが強いということになります。
この時の買い勢の心理は『どこで損切を入れるか??』と思っている場合が多いです。
自分が思っているシナリオ通りにいかなかったため、どこかで損切をしたいと考えている場合が多いでしょう。
その損切ポイントがどこか??なるべく損を少なくしたいと思いますよね??
そのため今までサポートラインになっていたところまで上昇した時に決済すれば、ほぼ±ゼロで終わらせることができます。
買いを入れている方の損切は売りですよね??
そのため今までのサポートラインでリターンムーブが起こる理由の1つです。
またこの時の売り勢の心理を考えてみましょう。
売り勢は、サポートラインを抜けた後、もっと下降してほしいと思っております。
しかし思い通りにいかず、買いが入って一時上昇してしまいました。
このときの売り勢はこう思っているはずです。
前回のサポートラインより上に上昇してしまってはレンジ相場になってしまう・・
これ以上上昇しないでくれ・・
と思うはずです。
そう思った売り勢が追加で売りを入れます。
売り手側買い手側2つの心理が同じ方向にこのサポートラインで向くため、このパターンはよく見られます。
さらにリターンムーブが起こると下向きだという確信が強くなり、さらに売りを入れる人が出てきて、下降トレンドになるということが多いです。
こういった投資家たちの心理を読むことができれば、『なるほどな』と思えますし、エントリーに自信が持てますよね。
エントリー根拠をしっかりと持ち、自信をもってエントリーするのはとても大事です。
なんとなくエントリーしているときと、しっかりと根拠もってエントリーをしているときでは含み損を持ってしまったときの対応や利益が出ているときの対応が大幅に変わってくるはずです。
そのため上記の心理状態はしっかりと意識しておくとよいですね。
リターンムーブを利用したFX取引の攻略手法とは?
リターンムーブを利用したFX攻略手法はとても簡単です。
- レジスタンスラインを上に抜けた後、下に反発しラインで上昇に反発を確認できた時 買いエントリー
- サポートラインを下に抜けた後、上に反発しラインで下降に反発を確認できた時 売りエントリー
写真で見るとこんな感じですね。
この形は非常によく出る形のため覚えておくといいです。
またスキャルピングはもちろん、デイトレードやスイングトレードをしている方でも対応できるロジックになります。
またブレイクアウト時に低めのロットでエントリーして、リターンムーブ確認後本命を入れていくのもいいと思います。
エントリー方法に正解はありませんので、あなたに合ったエントリー方法を試してみるとよいでしょう。
リターンムーブはFX最強の手法になるうるのか?
リターンムーブはFXの最強手法だ!
という意見も多数ありますがそれは本当なのでしょうか??
僕の意見としては、最強手法といっても過言ではないくらい良い手法だと思います。
ただ最強手法といわれているからといって、それだけでエントリーするのはよくないと思っております。
他に注意すべき点はなにか??
それはファンダメンタルズ的部分です。
確かにリターンムーブは投資家心理が働いており、非常に効果的な手法ですが、その時の経済状況によってリターンムーブなどのテクニカル分析を無視して相場が動いてしまうことも多々あります。
そのため大きな経済指標があるときや、各国の有名人の発言、大きな国際ニュースがあった場合などはいくらこの形をしているからといって、エントリーするというのは得策ではありません。
ファンダメンタルズ的要因で動く根拠があれば取引をしてもよいと思いますが、そうでなければやめておきましょう。
しかしながら、テクニカル分析の中では非常に優秀な現象になりますので、リターンムーブを活用してどんどんエントリーしていきましょう!
FXとリターンムーブに関するまとめ
- リターンムーブとは別名レジサポ転換と呼ばれており、レジスタンス・サポートラインがブレイク後逆の役割をすることを言う。
- ロールリバーサルとリターンムーブは同じ意味を持つ。
- リターンムーブが起こる理由は投資家たちの心理方向が、レジサポサインで同じ向きになるため。
- レジスタンスラインを上に抜けた後、下に反発しラインで上昇に反発を確認できた時買いエントリー、サポートラインを下に抜けた後、上に反発しラインで下降に反発を確認できた時売りエントリーがおすすめ。
- リターンムーブは最強分析といわれるほど効果的な手法だが、ファンダメンタルズ的な分析もするとなおよい
いかがでしたでしょうか??
リターンムーブはレジサポ転換で非常によく出る形のため、覚えておいた方がトレードをする上で有利です。
また投資家たちの心理状態の部分を理解することで、相場への理解がとても深まると思います。
この後ぜひ実際の相場を見て、リターンムーブが起こっている場面を探してみてくださいね。
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