どうもバカポンドです。
前回の「FX初心者の入門講座3」では、「FX取引をする際に覚えておきたい通貨ペアの種類や、主要通貨の特徴」について触れていきながら説明しました。
http://traderoom.kir.jp/fx-tradesite.com/currency-pair-28
そして今回(FX初心者の入門講座4)から、FX初心者の入門講座6までは、「FXで覚えておきたい専門用語」について、それぞれ詳しく説明していこうと思います!
目次
FX取引で覚えたい専門用語について
FX取引に関しては、様々な専門用語が出てきます。
この章ではまず、FX取引に出て来る専門用語の辞書的な章としてまとめます。
それでは、用語から覚えていきましょう!
FXの専門的な用語解説①:「ロスカット」
ロスカットとは、含み損が大きくなりすぎた場合に自動的に行われる「強制決済」のことをいいます。
FXには、株のように値幅制限いっぱいまで売買できる「ストップ高」「ストップ安」といった仕組みがありません。
※レバレッジを高くかけることができる反面、損失もかなり大きくなってしまう可能性があります。
証拠金が全額なくなってしまうばかりか、不足金が発生してしまう可能性もあります。
それらのリスクを避けるためにあるのが、「ロスカット」です。
(※レバレッジに関しては後述します)
ロスカットレベルに関して
ロスカットが適用されるのは、あらかじめ設定されている「ロスカットレベル(必要証拠金維持率)」を下回った場合です。
証拠金維持率とは、担保として預け入れた証拠金の金額から、現在の含み損(現在のレートで決済した場合に発生するであろう損失)を差し引いた時の割合のこと。
これが、決められた割合(ロスカットレベル)を下回ると、ロスカットが適用され、投資家にとって不利な為替レートであっても、即座に決済が行われます。
これによって、証拠金の大半を失うことになりますが、証拠金以上の損失が出るのを防ぐわけです。
ロスカットレベルの基準は、取引会社によって異なりますが、20%~30%に設定しているところが多い。
中には、3段階から選ぶことができたり、自分で設定できたりする会社もあります。
取引を開始する前に、しっかり確認しておきましょう。
FXの専門的な用語解説②:「ショート」と「ロング」
続いては、トレードで覚えておきたい用語「ショート」と「ロング」についてです。
「ショート」と「ロング」は、買いと売りを表す言葉で、専門的な用語ではなく、多くの投資家が用いる言葉です。
ロング(LONG)とは?
取引において「通貨の買い(or株式の保有)」を意味します。
例えば、「1ドル98円20銭でロング」は、98円20銭で「買い注文」という意味になります。
また、ロングポジションを取ると言ったら、通貨を買い&保持している状態になります。
ショート(SHORT)とは?
一方、ショートは取引において、「売り」を意味する用語です。
例えば、「1ドル100円50銭」でショートと言ったら、100円50銭で売り注文になります。
同じくポジションと合わせて、ショートポジションを取ると言ったら、通貨を売り保有する状態です。
ロングとショートの簡単な覚え方
人によって覚え方はさまざまですが、私の場合はロングは高く上に打ち上げるイメージ(ゴルフ等のロングショット)、つまり上昇する通貨を買うイメージを頭の中に作りました。
逆に、ショートは短く下に落とすイメージ、つまり下方向に下落する通貨を売るイメージで覚えました。
ただ、使っているうちに自然と覚えていくものです。
FXの専門的な用語解説③:「スプレッド」
スプレッド(spread)とは英語で、「広がり・幅・広さ」と意味を持っています。
FX用語のスプレッドも同じように「広さ」を表していますが、FXの場合には大きく分けて2種類の「広さ」を表しています。
まず1つ目は、各国の国債や金利の差を1%の100分の1単位を用いて、「bps(Basis Point Spread)」と言う単位で表したものを意味します。
そして、2つ目は各FX会社が提供している「売り値」と「買い値」の差(広さ/狭さ)を意味します。
つまり、国債や金利の話で「スプレッド」と聞いた場合には、前者を意味しています。
FX会社の話の流れで聞いた場合には、後者を意味することになりますが、ここでは後者のスプレッドの意味について説明しています。
FX会社が提供しているスプレッドとは、買い取引時の為替レートと売り取引時の為替レートの差で、簡単に説明すると「FX会社の取引手数料」のようなものです。
FX会社の利益は、このスプレッドによって生まれています。
例えば、米ドルと日本円の取引の場合、まずFX会社は顧客に対して米ドル買いと米ドル売りの為替レートを提供します。
その際、買い取引の為替レートに対して1銭(FX業者によって違います)上乗せした為替レートで提供しますが、この上乗せされた分の1銭と言うのが「スプレッド」となります。
また、米ドルを売り円を買う取引を行った場合においても、最終的には決済取引をする必要があります。
その際に、上乗せされた買い取引の為替レートで取引をすることになります(業者によっては売りと買いの為替レートの両方に振り分けている場合もあります)。
FX会社によってスプレッドの広さが違う
スプレッドは売値と買値の差で、FX会社の利益に直結している手数料のようなものだと紹介してきました。
実は、このFX会社のスプレッドについて、それぞれの会社が独自のスプレッド幅を導入しています。
このFX会社が提供しているスプレッドは、実質の儲けとなる部分なので、会社によっては企業の努力によりスプレッドを0.2銭と言うような、インターバンクのスプレッドよりも更に狭い設定にしている会社もあります。
スプレッドの狭さ/広さが違う取引の比較
スプレッドの狭さ/広さによって、どれほど取引に差が出るのか実際に計算してみたいと思います。
米ドルと日本円の取引において、仮にA社のスプレッドが3銭、B社のスプレッドが0.5銭と言う設定だった場合について。
(A社のスプレッドが3銭の場合)
(B社のスプレッドが0.5銭の場合)
上がB社が採用している0.5銭のスプレッドで取引時に必要なコストです。
こうして比較してみると、1万通貨当たり250円の差が出ていることに気がつきます。
実際には、FXに慣れてくると、1ヶ月の間に何度も取引を繰り返したり、レバレッジを引き上げた取引をするようになります。
スプレッドの原則固定とは?
スプレッドの話をする上で忘れていけないのは、原則固定と言うスプレッドのシステムが有ることです。
「原則固定スプレッド」と言うのは、そのまま「原則的には変動しない固定のスプレッド幅を採用していますよ」と言うことです。
例えば、A社はスプレッド0.3銭を採用しているのですが、そのスプレッドには原則固定スプレッドが採用されていなかった場合、「最小のスプレッドは0.3銭と狭いのに、いざ取引をしようと思った時には1.5銭まで広がっている」なんてことがあります。
基本的に原則固定スプレッドは、為替相場の流動性のある時間帯のみでの採用となっています。
そのため、週始めの月曜日の朝などには流動性が著しく低下することから、スプレッドが広がる傾向にあるので注意が必要です。
将来的にはスプレッド0銭へと移行する?
これは、トレーダーにとっては願っても無いことなのですが、将来的にはFXの為替取引では、スプレッドが0銭になることが考えられています。
例えば、FX会社が顧客から受けた注文をカバーするために、他の会社に顧客の注文と反対の売買を行う訳ですが、そのカバー先を複数持つことで、「売りの為替レートが良い業者」と「買いの為替レートが良い業者」を組み合わせるのです。
そうすると、実質的にカバー先からのスプレッドが0銭になる可能性があるため、FX会社は顧客に対して、0銭のスプレッドが提供できるようになるわけです。
スプレッド【Spread】についてのまとめ
・スプレッドが狭いと取引コストの削減になる
・スプレッドの狭さ/広さはFX会社や通貨ペアによって異なる
・同じスプレッド幅を提供している会社であれば、原則固定スプレッドにも目を向ける
・将来的にはカバー先の多様化によってスプレッド0銭の実現の可能性もある
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