ハル移動平均線(HMA)インジケーターとは?特徴、使い方や計算式から攻略手法を解説!

 

どうもバカポンドです。

 

FXにおいて大切なインジケーターに「移動平均線」というものがあります。

移動平均線とはその名の通り、価格の推移の平均をとってインジケーターとして表示するものです。

平均値を線にすることによって、現在の価格がこれまでの平均より上か下か一つの指標になり取引の手助けになります。

また、短期・中期・長期の3本の移動平均線を表示することにより、トレンドの変化なども図ることが可能です。

今回は「そんな移動平均線を改良したハル移動平均線(HMA)」を紹介していきたいと思います。

 

ハル移動平均線(HMA)インジケーターの概要と特徴

 

ハル移動平均線の特徴を見る前に、単純移動平均線の特徴をとらえて、どういった点でハル移動平均線は有利なのか見ていきましょう。

単純移動平均線は、足ごとの終値で計算を行います

 

例えば、5日間という短い単純移動平均線を描くとき、「1日目:100」・「2日目:200」・「3日目:300」・「4日目:400」・「5日目:500」という価格推移をしているものがあったとして、式は(100+200+300+400+500)/5という式になります。

まさに、平均をとるために全て足して個数で割るといった形です。

計算をすると300という値が出て、今回の5日間の平均は300になります。

これを1足ずつ計算して算出できた数値を線で結び、移動平均線になります。

 

単純移動平均線の特徴について

 

ここまでで、単純移動平均線の特徴をまとめていきます。

 

特徴1:平均的な買いコストを表している

 

5日間連続で買いを入れたとして必要な費用は1500、1日あたり300になり毎日300円で買いを入れていたことと同じことになります。

価格が移動平均線を上回っている…平均的な買い方に含み益が発生している

価格が移動平均線を下回っている…平均的な買い方に含み損が発生している

 

特徴2:1足ごとの計算になるので新しい価格を加えて古い価格は引いていく

 

以前の価格と比べて、新しい価格の方が大きければ単純移動平均線は大きくなり、その逆であれば、単純移動平均線は小さくなります。

 

特徴3:短期・中期・長期の3本を使用することで相場の流れが把握しやすくなる

 

短期の移動平均線は、短期的な相場を表し、長期的な移動平均線は長期的な相場を表します。

よって、短期・中期・長期といった期間の異なる線を複数表示させることにより、価格の動きが短期的なものなのか?、トレンドの転換が起こるのか?を考えやすくなります

 

ハル移動平均線の特徴

 

単純移動平均線の特徴がわかったところで、ハル移動平均線の特徴を見ていきましょう。

まず、ハル移動平均線とは、ハル(Alan Hull)によって作られました。

単純移動平均線は終値を足して足の本数で割るといった単純なものでしたが、ハル移動平均線では2本の加重移動平均を使って計算します。

加重移動平均を使うことにより、直近の価格推移がグラフに大きく作用します。

 

ハル移動平均線の主な特徴は、加重移動平均を使用しているので価格変動への反応が早いということです。

基本的には、ハル移動平均線も移動平均線の1種なので、「単純移動平均線の特徴+上記の特徴」になります。

 

ハル移動平均線の計算式は次項で見ていきましょう。

 

ハル移動平均線(HMA)の計算式について

 

ハル移動平均線を計算する前に、計算内で必要になる加重移動平均線の式・考え方を見ておきましょう。

 

「加重移動平均」とは、直近の価格に近いものほど重要度を大きくして一定期間を平均化したものです

 

例えば、単純移動平均線の式を紹介したところと同じような価格推移するものがあったとして、(100×1+200×2+300×3+400×4+500×5)÷15という式になります。(厳密にいうとこれは終値加重移動平均になります)

今回は5本分の足で計算しているので、直近の価格には5をかけています。

一番古い価格には×1で、そこから順にかける数字が増えていきます。

最期に割る数字は倍数の合計です。

今回は「(5+4+3+2+1)の15」になります。

 

近い順に重きを置いて価格推移を見ていきましょう」という意味が込められています。

 

 

加重移動平均がわかったところで、次に「ハル移動平均線」の式を紹介します。

 

「HMA(n日)」 = WMA(n日/2)×2―WMA(n日)

 

まず、短期・中期・長期などの計算期間を決めます。

決定した期間の加重移動平均と、その半分の期間の加重移動平均を求めます。

半分の期間の加重移動平均を2倍したものから、期間全てで求めた加重移動平均を引きます。

これで計算は完了です。

 

次項では、このHALをMT4に表示させる準備をしていきます。

 

ハル移動平均線(HMA)のダウンロード方法

 

加重移動平均を表示できる取引ソフトはあっても、HMAを使用できる取引ソフトはあまりありません。

よって、今回はMT4に導入して表示させてみましょう。

hull moving average mt4」と検索しましょう。

※このとき「HMA MT4」と検索すると、検索結果が変わってしまうので注意です。

 

検索結果から「Free download of the ‘Hull moving average’ indicator by ‘mladen’ for …」というサイトに行きます。

英語のサイトですが、MQL5(MT4)の公式サイト内なので問題ありません。

「Hull moving average.mq4」をクリックし、ダウンロードしておきます。

 

 

ここまででダウンロードは完了です。

次はMT4に導入していきましょう。

 

ハル移動平均線(HMA)設定方法について

 

MT4を開いて「Hull moving average.mq4」を導入して、チャートに表示させるまでが今回の目標です。

MT4を開いて、画面上部メニューよりファイルタブからデーターフォルダを開くをクリックします。

 

 

データーフォルダが開いたら「MQL4」→「Indicators」の順にフォルダを開いていき、「Hull moving average.mq4」を貼り付けます。

貼り付けができたら導入完了です。

一度MT4を起動しなおしましょう。

 

どこの通貨ペアでも大丈夫なので、任意のチャートを表示させてチャート内に、HMAをドラッグ&ドロップします。

小さいウィンドウが表示されますので、必要な人はパラメーターの入力設定・色の設定・表示設定などで設定の変更が可能です。

基本的にはいじらず初期設定で問題はありません。

 

 

スクリーンショットのように表示されれば完了です。

 

ハル移動平均線(HMA)の使い方について

 

今回導入したハル移動平均線ですが、上昇部分は緑線下降部分は赤線で表記される(初期設定の場合)非常に見やすい平均線になっています。

1本で相場の動きを見る場合は、初期設定で問題ありません。

むしろ見やすいです。

 

知り合いにローソク足と移動平均線のみで取引をしている方がいますが、これだけ見やすい移動平均線なら、それでも十分な勝率を出せるかもしれないですね。

基本的には移動平均線なので、相場全体の動きを視認しやすくなるのが主な使い方です。

3本の移動平均線を使用した手法もありますが、それは次項で説明していきます。

 

ハル移動平均線(HMA)を利用した攻略手法とは?

 

今回は通常の移動平均線の使い方に則って設定を変更して手法を見ていきましょう。

通常の移動平均線の場合は、2本の線を表示してみていきます。

基本的に、「長期の移動平均線」と「短期の移動平均線」を使用します。

 

短期移動平均線が長期移動平均線を下から上へ突き抜けた時を「ゴールデンクロス」といい、「買いサイン」になります。

またその逆で、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下へ突き抜けた時を「デッドクロス」といい、「売りサイン」になります。

 

ハル移動平均線を使った取引手法には、短期・中期・長期の3本の線が必要なので、3本のハル移動平均線を表示させます。

一度最初に設定したハル移動平均線を表示解除します。

ハル移動平均線上で「右クリック」→「分析ツール」を削除で消します。

ナビゲーター内より、「Hull moving average」をチャート内にドラッグ&ドロップします。

設定用のウィンドウが開いたら、今回はPeriodを320に設定します。

色の設定は、黄色にしておきましょう。

 

これで、長期のハル移動平均線の導入が完了したのであとは中期と短期です。

同じくナビゲーター内より、「Hull moving average」をチャート内にドラッグ&ドロップし、中期は80で青短期は20で赤に設定しましょう。

 

 

スクリーンショットのように3本の線がチャート内に表示されたら完了です。

では、これらの見方を説明していきましょう。

 

押し目買い」と「戻り売り」の手法です。

押し目買いの場合は、確認する部分があります。

それは、チャートの下から長期・中期・短期の順にHMAが並んでいるかの確認です。

画像では、一番直近で短期が中期を割り込んでいるため、きれいに並んでいないことがわかります。

長期・中期・短期という順番に並んでいる場合は上昇トレンドなので、「押し目買い」のチャンスです。

 

次は、短期が中期を割り込むあたりまで待ちます。

そして、短期が再び上昇し始めたら「買いエントリー」を入れます。

これが「押し目買い手法」になります。

スクリーンショットのように直近で、短期が中期を割り込んでいるので、短期が回復してくれば買い時になります。

 

戻り売り」の場合は、全て今の逆です。

 

 

また、「上昇トレンドだし、短期が中期を割ってまた回復しだしたから買いだ!」と思っても、よく中期の線を見たら若干下降しているという場面があります。

こういう場合は注意が必要です。

 

長期・中期・短期の順番で線が滑らかになります。

中期の線が少しでも下降した場合、長い上昇トレンド内で若干弱気になってきたサインであったりするかもしれませんので、エントリーを見送った方がいいかもしれません。

 

ハル移動平均線(HMA)インジケーターに関するまとめ

 

いかがでしたでしょうか?

いろいろな移動平均線があるなか、ハル移動平均線については、あまり聞いたことがないインジケーターだったと思います。

 

普通のインジケーターでも間に合うポイントもありますが、このインジケーターの強みは何といってもスピードです。

直近の動き程強く反映される、という点が他の移動平均線には通じない部分になるので、積極的にハル移動平均線を使っていきましょう。

 

また、ダウンロードの時に使ったMQL5というサイトですが、フォーラム内で自作のインジケーター・自作の自動売買(エキスパートアドバイザー)を配布している方が多数います。

導入も簡単なので、少しのぞいてみると面白いものが見つかるかもしれません。

 

「英語が苦手!」という方は、Google Chromeの自動翻訳機能で翻訳をしてくれますが、FXの専門用語などが出てきた場合しっかりと翻訳してくれない可能性が高いです。

ある程度で大丈夫なので、少し英語を理解できると、もっとFXの世界が広がりますので、翻訳せずに見てみることをお勧めします

 

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