こんな悩みはありませんか?
- FX自動売買を運用してみたいが、種類が多くどれを選んだらいいの?
- EA・MAMなどいろんな横文字が出てくるが意味が全く分からない
- EAとMAMの違いやどちらを選べばいいのか知りたい
こんな悩みを持つ方のために今回は「EAとMAMの違い」について記事を書きました。
EAとMAMどちらも[FX自動売買]という括りではありますが、中身は全く違うもので、それぞれにメリットデメリットがあります。
EAとMAMの違いを理解せずに運用してしまうと、
「思ってた以上に設定が難しい・・」
「思ってたシステムじゃない・・」
「知らずに運用して大きく資金を溶かしてしまった・・」
なんてことが起こりかねません。
そこで今回は、実際に累計100種類以上のEAやMAMを利用・開発してきた僕が「EAとMAMの違いと、それぞれのメリット・デメリット」を解説していきます。
- これからFX自動売買を始めようと思っている方
- FX自動売買の知識を身に付けたい方
は、大切なあなたの資金を守るためにも最後までご覧ください。
EAとMAMとは?
EAとは?
EAとはエキスパートアドバイザー(Expert Adviser)の略で
MT4上で動作するFXの自動売買システムのことを示します。
MT4には標準で自動売買をすることができる機能があります。
メタエディター(MetaEditor)というソフトを使い、エンジニアが指定の条件で売買させるコードをプログラムしてEAは作成されます。
EAをMT4上にセットすることで、プログラミングされた条件で自動で売買をさせることができます。
【売りエントリー条件】
ストキャスティクス(5.3.3)メイン線が80以上かつシグナル線より大きい、ローソク足の大きさが直近の高安平均の2倍以上の陽線の時
【買いエントリー条件】
ストキャスティクス(5.3.3)メイン線が20以下かつシグナル線より小さい、ローソク足の大きさが直近の高安平均の2倍以上の陰線の時
【決済条件】
エントリー価格から10Pips逆行したら損切、5pip利益が出たら損切
【その他】
パラメーターで指定した時間は売買させないようにする
など、決まった売買ロジックをプログラムに組み込むことで、自動で売買をさせることができます。
EAの入手方法は2つあり、Gogojungleなどのプラットフォームで開発者の方が開発したEAを購入するか、プログラミングを覚えて自作するかです。
基本的にMT4上で動くものをEAと呼び、MT4以外のチャートツールではEAを動かすことはできないためご注意ください。
MAMとは
MAMとはマルチ・アカウント・マネージャー(Multi Account Manager)の略。
MAMは、「自分の口座資金を、親トレーダーと同じ取引になる様にコピーする」という運用方法です。
コピートレードと呼ばれることもあります。
運用を委託した親口座で注文を行うと、紐付けされている投資家のMAM口座でも残高に応じて投資額が決まり、同じポジションのエントリーが行われます。
親口座のコピートレードになりますので親口座が利益を上げると、投資家の子口座も投資額に応じて利益が上がります。
そのため、親口座とユーザーの利回りは同じになります。
MAMの親口座の取引方法に特に決まりはないため、EAを使用したり、裁量取引の場合や、EAと裁量半々などと様々な種類の取引手法のMAMが存在します。
簡単にまとめるとEAとMAMの最大の違いは以下です。
EA=自分のPCまたはVPS内でMT4を開きシステム(EA)を設定する
MAM=口座開設・入金すると、自動的に親トレーダーの取引が自分の口座にコピーされる
EAのメリットデメリット
EAやMAMの基本情報を知った後で、次にそれぞれの特徴について解説します。
まずはEAのメリットやデメリットを見ていきましょう。
EAのメリット
- 自分で停止・再開などの管理ができる
- 取引Lotなどを自由に決められる
- バックテストが取れる
- 利益が出たらすべて自分の利益になる
自分で停止・再開などの管理ができる
EAは自分のPCまたはVPS内のMT4でシステムを稼働するため、停止や再開などが自由自在にできます。
例えば、
「そろそろ利益を出金したいなー」
という時に、一度EAを停止して証券会社にて出金処理をする。
その後無事自分の口座に出金処理が完了したらEAを再開。
などといったことが出来ます。
これ以外にも急な世界情勢の変化によるリスクを警戒したい時、大きな経済指標があるとき。
などEAを一時的に停止させたいタイミングは結構あります。
そう言った時に自由に停止させることができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
取引Lotなどを自由に決められる
EAにはパラメーターというものが存在して取引Lotなどの設定値を自由に変更することが可能です。
上の写真のように設定値などを自由自在に変更することができます。
MAMはこういった細かい設定などは出来ませんが、EAは設定が好きなようにできるため自由度が高いのが特徴です。
バックテストが取れる
EAはストラテジーテスターを使ってバックテストを取ることができます。
バックテストとは、システムトレード(EA)の有効性を検証する際に、過去のデータを用いて、一定期間にどの程度のパフォーマンスが得られたかをシミュレーションすること。
簡単に言うとそのシステムが過去の相場でどんな成績だったか?を確認することができます。
なぜバックテストをするかというと、統計的に過去の相場で有効だった売買ロジックは、これからの未来でも有効的な可能性が高いためです。
それだけでなく、
- 細かいパラメーターの変化による損益の変化
- 毎月どれくらいの利益があったか?
- 過去にどのくらいの損失があったか?
などを知ることができるためとても便利です。
利益が出たらすべて自分の利益になる
EAの運用はシステム購入費以外の料金はかからず、利益が出たらすべて自分のものにできるのが特徴。
MAMの場合、システム運用費として手数料が上乗せされていたり(マークアップ)、別途手数料などが発生する場合があります。
しかし、EAの場合、
買い切りまたは、指定の口座開設で無料配布などの形態が多く、利益が出たらすべて自分のものにできるのが大きなメリットです。
「毎月一定の手数料が発生するのが嫌だ!」
という方にEAはおすすめです。
EAのデメリット
- 自分で「損切り」「システムのオンオフ」をする必要がある
- ある程度FXの知識がないと難しい
自分で「損切り」「システムのオンオフ」をする必要がある
EAの場合、基本的に管理は自分自身でする必要があります。
例えば、システムの停止をしたい場合は自分でMT4を開きEAを停止させる作業を行う。
損切をしないEAの場合は、自分の裁量で手動損切をするなど、管理をしなければいけません。
僕自身は、損切りやシステムのオンオフを自分で管理できるのはメリットだと思っていますが、
「完全自動で運用して利益を出したい!」
という方にはデメリットを感じる方もいるかと思います。
そういった方にはEAの中でも自動損切をしある程度放置できるシステムを選ぶとか、MAMを選ぶことをおすすめします。
ある程度FXの知識がないと難しい
EAは自由度が高く、自分で設定の変更や停止などができる反面、FX自動売買初心者には少し敷居が高いのも事実。
「月利40%!月間100万円の利益!」
などといったEAの甘い言葉に乗せられて、運用してみたが、
設定方法が分からず運用してしまい、大きな損失を出してしまった・・
などといったケースも多いのが実態です。
なのでEAの運用をする際はFXやEA運用方法などの知識を身に着けて、資金管理などを徹底して運用しましょう。
逆に、「面倒臭いことは抜きにして放置で稼ぎたい!」
という方はEAよりも他の投資を検討することをおすすめします。
MAMのメリット・デメリット
次にMAMの特徴やメリットデメリットを解説します。
EAとの違いなどに着目して解説していますので読んで理解することをおすすめします。
MAMのメリット
- 完全に放置ができる
- FXの知識が不要
- 自分よりも詳しい人に運用を任せることができる
完全に放置ができる
MAMは基本的に完全放置です。
というよりも停止や細かい設定などは出来ないため、基本は放置し、出金処理などをする際は連絡するという形になります。
管理はすべて親トレードがやってくれるため完全放置で運用可能なのはMAMの大きなメリットと言えます。
FXの知識が不要
上で説明した完全放置とつながりますが、特に設定などが必要ないことからFXの知識が不要です。
FXの知識があったとしても出来ることは限られているため、FXの知識があってもなくても同じ成績になるのがMAMの特徴。
そのため、優秀なMAMを接続してしまえばFXの知識がなくても利益を出すことができるのが大きなメリットです。
自分よりも詳しい人に運用を任せることができる
MAMの最大のメリットは、自分よりFXに詳しい人が代わりに運用をしてくれる点です。
トレーダー自身はたくさんのユーザーから集めた大金を運用していることになるため、リスク管理なども徹底しています。
MAMのトレード元によっても違うため、100%とは言えませんが、自分よりFXに詳しい方が運用してくれるため利益が出る可能性が高いです。
MAMのデメリット
- 取引に介入ができない
- 手数料が取られる点
- 資金が高額になればなるほど手数料負担が大きくなる可能性がある
取引に介入ができない
MAMでは親トレードの取引が自動的にコピーされるため、取引に介入ができません。
例えば接続を解除しなければ手動でポジションを決済することができない場合が多いですし、自分で取引Lotなどを決めることもできません。
逆に言えばすべて親トレード側が取引Lotや取引をしてくれるため安心とも言えますが、
「裁量で決済したり、自分の好きな時にシステムを停止したい!」
という方にはMAMはあまり向きません。
手数料が取られる点
MAMのデメリットは手数料がかかってしまう点です。
MAMはトレーダーさんがあなたのお金を運用してくれる代わりに、月の利益の20~50%を手数料として支払うのが基本です。
【月利10%で手数料40%のMAMを使用したケース】
100万円の月利10%なので、利益は10万円
手数料は40%なので、手数料4万円
10-4=6
6万円があなたの元に残る。
上の例だと月利10%と書かれていますが、手数料分を引いた実質月利は6%ということになりますね。
手数料がかかってしまうことで、月利が下がってしまうのがMAMのデメリットです。
MAMを選ぶときは月利だけでなくて、手数料も考慮して実質月利がいくらになるのか?という点を考慮すべきですね。
入金額が高額になればなるほど手数料負担が大きくなる可能性がある
上では手数料が月の利益の20~50%を手数料として支払うという話をしましたが、これにより「資金が高額になればなるほど手数料負担が大きくなる」というデメリットが発生します。
100万円運用と1000万円運用時では手数料に10倍の差がつきます。
上で100万円で10万円の利益で手数料40%なら4万円と解説しましたが、証拠金が1,000万円になれば手数料は40万円です。
同じ取引をしているのに、入金額によって手数料が大きく変わってしまうのは高額な資金を入れる方にはデメリットになるでしょう。
EAとMAMの違いまとめ
- EAは自分のPCにシステムをセットするのに対し、MAMは口座開設・入金すると、自動的に親トレーダーの取引が自分の口座にコピーされる
- EAはLot数などのパラメーターが自由に調整できるのに対し、MAMは親トレーダーが管理するためできない
- EAは完全放置に向いていないのに対し、MAMは完全放置が向いている
- EAは買い切り型が多いのに対し、MAMは月の利益に対し20~50%の手数料がかかる場合が多い
EAとMAMは同じFX自動売買という括りになりますが、実際は違う点が多々あり、それぞれにメリットデメリットが存在します。
基本的には、
自分で管理を自由自在にしたい方→EA
ほったらかしで運用をしたい方→MAM
を選んであげるのがおすすめ。
本日解説したことを、FX自動売買を選ぶ際や運用する際に活かしていただければ幸いです。
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