TradingViewは、様々な機能が利用できるため、プロのトレーダーも愛好者が多くいます。
そんなTradingViewは、無料で利用できる機能も多く、今回紹介する出来高プロファイルもおすすめの機能です。
今回は、TradingViewの出来高プロファイトはどんな機能か、無料でどの程度の使えるのかといった話題を中心に解説します。
また、具体的な使用方法について、設定方法や使い方を説明します。
目次
TradingViewの出来高プロファイルについて

TradingViewの出来高プロファイルは、一定期間の取引数を視覚化したインジケーターです。
つまり、設定した期間内にどの程度売買が行われたかといったデータを見やすくする機能を言います。
ただし、FXなどの為替相場には出来高データが存在しないため、ティック(Tick)と呼ばれるデータを利用しているのが特徴です。
このデータは、取引所で配信された1つずつのレートをカウントしたものを指します。
活発な取引が行われればティックが増加し、取引が少なければ減少する特徴があります。
このことから分かるように、為替相場における実質的な出来高のようなデータです。
TradingViewでは、これらの出来高を分かりやすく表示させることで取引のアシストを行い、さらに無料でこの機能が解放されています。
また、この出来高プロファイルは、価格が横ばいになるレンジ相場や価格が変化するトレンド相場の目安に利用できます。
そのため、TradingViewでは取引の機能として搭載されているのです。
その見方として、出来高プロファイルで出来高の多い状態と少ない状態の2つを解説していきましょう。
まず、出来高の多い状態が出来高プロファイルで表示されれば、市場は活発に売買が行われています。
そのため、将来的にその水準が相場の節目になり、サポートと呼ばれる価格の底を示したり、最高値となるレジスタンスのきっかけになったりします。
次に低い場合は、予想が難しくなるといったことが分かるでしょう。
こういった情報を出来高プロファイルで理解できれば、取引がより有利に働くのです。
出来高プロファイルは無料で使える?
冒頭でも触れた通り、TradingViewでは出来高プロファイルを無料で使えます。
無料プランは完全に自由な設定で利用できるものではなく、一定の制約がある状態での利用です。
その制約とは期間が固定されている点や一度に表示できる数が少ないといったです。
使えることは便利なのですが、表示できる期間が固定されているため、自分の利用したい期間での出来高プロファイルを見られない場合があります。
また、同時に4つ以上のインジケーターが表示できません。
無料プランでは、こういった点に注意して利用することが必要です。
ただ、言い換えれば、これらの制約を飲めれば無料で出来高プロファイルを利用できます。
次に、具体的な表示方法を解説しましょう。
その流れは、
- 「予測・測定ツール」の選択
- 「固定期間出来高プロファイル」の選択
- 分析したいチャートの領域を見つけてクリック
という3ステップです。
まず、TradingViewのチャートに左側にあるチャート左側の「インジケーター」をクリックしましょう。
場所が分からないという方も価格範囲ツールやロング/ショートポジションツールがある場所といえば、分かるのではないでしょうか。
2ステップ目は、このツールを表示させた状態で、複数のツールが表示されます。
ここで「固定期間出来高プロファイル」を選択し、出来高プロファイルが表示できるようになります。
最後に分析を行いたいチャートの領域を選択してクリックを行いましょう。
開始と終了の2つを選択することで、期間が固定された状態ではあるものの、出来高プロファイルを表示することができます。

この操作時点ではデフォルトで次のように表示され、取引に必要な情報が分かるようになっています。
- 赤線:最も出来高がある価格水準やPOC(多くの取引参加者が参加した価格帯)
- 青く表示された背景部分:選択された出来高プロファイルの期間
- 黄色と青の帯:各価格水準での上昇と下降の出来高
出来高固定プロファイルは調整ができ、外観や計算方法も変更できるなど、制約があるものの比較的自由度もあります。
取引に便利なTradingViewの出来高プロファイルについて、次は表示方法についても触れていきましょう。
TradingViewの出来高プロファイルは3つの表示方法があるのか?
TradingViewの出来高プロファイルには、用途によって次の3つの表示方法があります。
- 固定期間出来高
- セッション出来高
- 可視範囲出来高
これら3つの使い方について、それぞれ解説していきましょう。
固定期間出来高の使い方

固定期間出来高(VPFR、Volume Profile Fixed Range)とはチャート上で任意に設定した期間の出来高を言います。
例えば、気になるチャート上の期間内を設定し、その期間内の出来高をチャート化することで、相場が変化するポイントを確認できます。
このチャートの使い方は、チャート上で十字カーソルを使ってドラッグを行い、知りたい期間を選択します。
注意点として、インジケーターを選択しただけでは何も表示されないので、一瞬戸惑う方がいるということです。
選択をしたら、冷静に確認したい範囲を十字カーソルで選択枝ていき、その範囲内の出来高プロファイルを表示させましょう。
セッション出来高の使い方

セッション出来高とは、期日を1日の出来高で区切っていき、それを表示させる出来高プロファイルの一種です。
1日ごとの動向を、見比べて分析したい人に便利な出来高プロファイルといえるでしょう。
こちらは、無料プランでは利用できず、有料プランの最低グレードであるPro以上のプランで使用できるようになっています。

使い方は、
- 「予測・測定ツール」の選択
- 「セッション出来高プロファイル」の選択
で表示されます。
セッション出来高でも相場のレジスタンスやサポートといったタイミングの水準を予想できるメリットがあります。
1日が青いボックスで区切られることで見やすくなっており、左の端に1日ごとの出来高が表示される仕組みです。
また、2020年から、セッション出来高をより細かい価格帯で表示できるセッション出来高HDも導入されています。
もし、有料プランを使っている方で、セッション出来高を使う頻度が多い方は試してみる価値はあるでしょう。
注意点として、セッションという用語、有料プランでしか使えない、慣れないうちは見にくいといった点が挙げられます。
まず、ニューヨーク、ロンドン、東京といった世界の主要取引所の別名で使われるセッションとは一切関係がないことが挙げられます。
混同されることが多く、セッション出来高の離開の妨げとなりますから、まずは市場名を示すセッションとは無関係であることを知っておきましょう。
冒頭でもお話しした通り、無料プランのTradingViewでは実装されていません。
そのため、もし興味がある方がいたら、有料プランの契約をして利用する形になります。
最後に、ここで紹介する3つの出来高のうちで最も見にくく解釈しにくい点が挙げられます。
たしかにセッション出来高は、解釈を覚えて、このインジケーターが利用できるようになると強力な武器になります。
しかし、理解しにくいうちは、先ほど紹介した固定期間出来高や次に紹介する可視範囲出来高を利用するようにしましょう。
可視範囲出来高の使い方

可視範囲出来高(VPVR、Volume Profile Visible Range)は、チャートに表示させている期間だけを出来高プロファイルとして表示できるツールです。
利用のしやすさからTradingViewの出来高プロファイルで最も利用頻度が多いものとされています。
この出来高は、チャートの右もしくは左端に価格帯別出来高の棒グラフを表示させ、リアルタイムで出来高プロファイルが作成されていく機能です。
見方としては、棒が長いタイミングで取引量が多かったことを示します。

また、具体的な数値を見たい場合は、
- インジケーターの設定(歯車マーク)
- スタイルを選択し、「値を表示」
といった操作で数値を見られます。
可視範囲出来高では、取引量の棒グラフの他に、赤いラインも表示されます。
これは、これはPOC(Point of Control)と呼ばれるもので、表示されている範囲の中で最も出来高が高かったポイントを表示してくれる機能です。
こういった点を逐次確認しながら、具体的な投資のアクションを行っていきましょう。
注意点としては、表示される範囲が固定されていること、有料プランでしか利用できないことです。
可視範囲という条件が付いているため、短期取引をしながら、長期的な出来高プロファイルを見たり、逆に長期的な取引を考えながら短期的な出来高プロファイルをみることはできません。
そういった点は、他のインジケーターを利用して確認する必要があります。
また、このプロファイルも、セッション出来高と同様に有料プランでしか利用できません。
もし、興味があれば有料プランを契約して利用してみましょう。
TradingViewの出来高プロファイル設定方法について
最後にTradingViewの出来高プロファイル設定について解説していきましょう。
ここでは、次の方法で出来高プロファイルの設定方法をまとめます。
- 基本的な設定方法
- 見やすさの色の設定について
TradingViewの出来高プロファイルの基本設定方法について
TradingViewの出来高プロファイルの基本設定方法は、表示された出来高プロファイルを選択、各種数値の設定といった手順で行われます。
まず、チャート上部のツールバーのインジケーターの設定の部分をクリックし、先ほど紹介した3つの出来高プロファイルのいずれかを表示させましょう。

チャートに出来高プロファイルが表示されるので、その表示された部分をダブルクリックします。
すると、出来高プロファイルの設定画面が表示されます。

基本的な設定は、「入力」と書かれたタブで設定を行うスタイルです。
設定項目は次の4項目です。
- レイアウト
- 列の大きさ
- 出来高
- バリューエリアの出来高
配列は、チャートに表示される出来高プロファイルのグラフ本数を指します。
「Number of Rows」と「Ticks par Row」が選択でき、Number of Rowsは、次の列の項目で指定した本数のグラフが表示されます。
一方、Ticks par Rowは、ティック(0.1Pips)幅での設定となり、「列の大きさ」で指定した値幅ごとのグラフ作成します。
列の大きさは、配列で指定したスタイルの詳細設定を行う項目です。
Number of Rowsを選択するとグラフの本数、Ticks par Rowは0.1Pips刻みでの値幅を指定します。
これらの数字を設定すると例えば、Number of Rowsでは、数字を大きくすると細かいグラフが描出されます。
一方、Ticks par Rowでは10を入力すると米ドル円で1銭刻み、100と入力すれば10銭刻みのグラフを表示する仕組みです。
出来高は、ティック(細かい値動き)の設定ができます。
「Up/Down」で上昇のティック、下落のティックごとに分けて表示し、「Total」で合計のティックの数を表示します。
バリューエリアの出来高は、0~100%で設定できる数字です。
これは、取引量の最も多かった価格帯を色分けするエリアを表示するものを指します。
例えば、0であれば無表示、50であれば取引量の50%をカバーするエリア、100で全て(100%)がValue areaと表示されます。
これらを設定し、完了したらOKをクリックして完了です。
見やすさをカスタマイズする色の設定について
一方、見やすさをカスタマイズするには、「入力」タブの隣にある「スタイル」タブを選択します。

主に次の設定が可能です。
- 出来高プロファイル:出来高プロファイル(グラフ)表示の有無
- 価格を表示:「出来高の数」をグラフ表示するかの有無
- 幅:グラフの幅を期間の幅に対する割合で指定
- 配置:グラフの配置位置を選択
- カラー設定:各項目の色、太さ、透明度などを設定
特にカラー設定は、POC、Pocの実現、VA(Value Area )の実現といった項目のほか、
- フォントカラー
- Up/Downのボリューム
- VA
など詳細設定ができます。
これらを設定して見やすいカラーで利用しましょう。
TradingViewの出来高プロファイルはおすすめできるインジケーターなのか?
TradingViewの出来高プロファイルは、意識されている価格帯がわかる便利なインジケーターです。
プロも納得の取引ができる点も注目すべきポイントといえるでしょう。
また、TradingViewは、設定項目も多く、カスタマイズもしやすいのが特徴です。
カラーも選びやすいので自分らしい取引環境ができるでしょう。
そう言った意味でTradingViewの出来高プロファイルはおすすめのインジケーターです。
≫TradingView(無料プラン)の使い方まとめ!株やFXでの活用方法も解説!
≫TradingViewでバックテストができる?やり方や期間の設定方法を解説!
コメントを残す