今回はTMA(三角移動平均線)について解説していきます。
移動平均線(MA)は有名なインジケーターで使用している方も多いと思いますが、TMAは聞いたことがないという方が多いと思います。
- TMAとはどんなインジケーター??
- TMAとSMAの違い、導入するメリットは??
- どこでダウンロードできるの??
- 実際の手法が知りたい!
などなど、盛りだくさんの内容となっておりますので最後までご覧くださいませ。
目次
TMA(三角移動平均線)とはどんなインジケーター?
TMA(三角移動平均)とは、2重に平滑された移動平均線のことを言います。
そういわれてもイメージできませんかね・・?
移動平均線がN期間の平均なのに対して、TMA(三角移動平均)とはN期間の移動平均線をさらにN期間平均化したものです。
実際の写真で見てみましょう。
黄色がTMAでピンクが単純移動平均線です。期間は同じ30です。
ピンクの単純移動平均線に比べて、黄色のTMAの方が滑らかな動きをしているのがわかりますか?
これは単純移動平均線のさらに平均線を出しているため滑らかな動きになるというメリットがありますね。
通常の移動平均線とはまた違った良さがありますので、これから説明していきますね。
TMA(三角移動平均線)インジケーターを使うメリットとは?
TMAを使うメリットは、移動平均線のデメリットであったダマしが多い部分が解消されていることです。
単純移動平均線のさらに平均を出しているので、少しの動きでは値が大きくは変わらないためですね。
イメージでいったら、ストキャスティクスのメイン線とシグナル線を考えてみるとわかりやすいかもしれません。
ストキャスティクスのシグナル線は、メイン線N本分の移動平均線のため考え方は一緒です。
メイン線の後にシグナル線がついてくる形になるため、シグナル線の方がダマしが少ないです。
単純移動平均線とTMAも同じ関係性でTMAの方がダマしが少なくなるのです。
ただ現在の動きに素早く反応するのは単純移動平均線のため、現在の値動きに敏感に反応する移動平均線が欲しい場合は単純移動平均線。
しっかりと値動きがあり方向性が定まったときに反応する移動平均線がほしい場合、TMA(三角移動平均)を利用してあげるとよいですね。
この辺はどっちを求めるかによってチャートに入れるべきものが変わってきますし、実際両方入れてみてご自身の目で確かめてみるのもいいかもしれません。
TMA(三角移動平均線)インジケーターのダウンロードと設定方法
ダウンロード方法
TMA(三角移動平均)はこちらからダウンロードすることができます。
ダウンロードしたらzipファイルを解凍して、TMA MT4インジケーター.ex4ファイルをMT4の「Indicators」フォルダに入れます。
MT4を再起動すると「ターミナル」にTMA MT4インジケーターがあるため、そちらをチャートに入れましょう。
こちらでダウンロード、起動までは終わりになります。
パラメーター設定方法
次に設定方法を解説していきますね。
設定方法は2箇所のみです。
・Periods→移動平均線の期間、この数値で2回平均化されます。
・Apply To→適応価格のこと 0→終値 1→始値 2→高値 3→安値 4→PRICE_MEDIAN 5→PRICE_TYPICAL 6→PRICE_WEIGHTED
後は色の設定から色も変更できますね。
TMA(三角移動平均線)インジケーターの使い方
TMAの使い方は簡単です。
設定で移動平均線の期間と適応価格を入れると三角移動平均線が出ますのでそちらを使用してください。
え、それだけ??
もっと有効的な使い方が知りたい!
と思った方も多いでしょう。
そんな方に向けておすすめの使い方を説明していきますね。
僕だったらTMAはダマしが少ない性質を使い、パーフェクトオーダーなどのトレンド判断に使用します。
このように期間が違うTMAを3本入れます。
期間は1例ですが
20(短期)75(中期)200(長期)という感じですね。
適応価格はClose(0)にしております。他のでもいいですが、3本とも同じ適応価格にしておいた方が精度は高まります。
TMAを使ったトレンド判断方法
この3本の位置関係と方向性でトレンドかどうかの判断をしていきます。
3本とも上向きで、上から短期・中期・長期の順番で並んでいる→上昇トレンド
3本とも下向きで、上から長期・中期・短期の順番で並んでいる→下降トレンド
長期・中期TMAがほぼ平行で順番もバラバラ→レンジ相場
このような見方をすることができますね。
パーフェクトオーダーは通常SMA(単純移動平均線)、EMA(指数移動平均線)でみられることが多いですが、TMA(三角移動平均線)でみることでダマしが少なくなります。
SMAなどに比べて確実に方向性が定まったときにのみパーフェクトオーダーが発生するため、とても使いやすいです。
もし今まで移動平均線のパーフェクトオーダーを見ていたが、ダマしが多く気になっていた・・・
という方などがいればTMAに変えてみるのをおすすめいたします。
トレンドの入り口をとらえるのは苦手ですが、確実にトレンドになったときのみパーフェクトオーダーが起こります。
TMAのパーフェクトオーダーが起こったときは、順張りエントリーの根拠の一つになるのと、逆張りエントリーの懸念材料としてみるのが一般的ですね。
TMA(三角移動平均)インジケーターをFX取引で利用した攻略手法とは?
TMAをFXで利用した攻略手法を紹介していきますね。
先ほど説明したパーフェクトオーダーを利用した手法です。
- TMAが上昇のパーフェクトオーダー時(上から短期・中期・長期)、安値切り上げ、高値切り上げが起こったとき買いエントリー
- TMAが下降のパーフェクトオーダー時(上から短期・中期・長期)、高値切り下げ、安値切り下げが起こったとき売りエントリー
という手法ですね。
利確タイミングは、パーフェクトオーダー終了時(短期線と中期線)が交わったときに利確をするのがおすすめです。
写真で見るとこんな感じですね。
下降のパーフェクトオーダー形成時、高値切り下げが起きた後、安値を切り下げたタイミングで売りエントリーという感じです。
このようにTMAのパーフェクトオーダー時を狙って、順張りエントリーを狙っていく手法はとても有効です。
ただこの手法には弱点が1つだけあります。
それはエントリー頻度がとても少ないということです。
1分足で見ても週に1~2回しかエントリーポイントがないため、こまめにエントリーをしたいという方には向かないでしょう。
しかし、ダマしが少ないインジケータのため、エントリーの精度は高めです。
ですのでTMAをチャートに入れておいて、たまにチェックするといった方法もおすすめですね。
TMA(三角移動平均)インジケーターはリペイントしない?
TMAはリペイントしないの??
という質問をいくつかお受けしましたが、僕がストラテジーテスターを使いテストをしましたが、リペイントはしておりませんでした。
おそらくリペイントをするのは、TMAを使用したサインインジケーターのことでしょう。
TMA自体はリペイントすることはありませんので、過去検証などにも使いやすいインジケーターだと思います。
TMA(三角移動平均)インジケーターに関するまとめ
- TMA(三角移動平均)とは2重に平滑された移動平均線のこと
- TMAは動きが滑らかで単純移動平均線よりもダマしが少ない傾向にある
- 現在の動きに敏感に反応するのは単純移動平均線、しっかり方向性が定まったときに反応するのがTMAと好みによって使い分けるとよい
- TMAを使ったFX手法はパーフェクトオーダー時に順張りエントリーをし、トレンドに乗っていく手法がおすすめ。
いかがでしたでしょうか?
TMAは単純移動平均線のダマしが多いという欠点を解消した非常にいいインジケーターだと私は思います。
ぜひ実際のチャートに入れて検証してみていただければと思います。
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