今回はFOMC政策金利について解説していきます。
トレードをしている方なら、一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか??
重要な経済指標なのはわかるけども、詳しいことはよくわからない・・・
といった方も多いかと思います。
相場にはテクニカル分析とファンダメンタルズ分析の2種類ありますが、今回はファンダメンタル分析の内容になります。
普段テクニカル分析がメインで、ファンダメンタル的要素が強い場面はエントリーをしないという方も多いでしょうが、FOMC政策金利は数ある指標の中でも重要な指標のため知っておいた方がいいでしょう。
- FOMC政策金利とは??
- FOMC政策金利が相場に及ぼす影響力とは?
- FOMC政策金利をFXトレードで活用した攻略手法とは?
などなど詳しく解説しておりますので最後までご覧くださいませ。
目次
FOMC政策金利とは何か?
FOMCは、Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略で、年に8回アメリカの金融政策を決定する話し合いを行っています。
FXなどをされている方なら、経済指標などのチェックをするため聞いたことがあるかと思います。
FOMCで行われる話し合いで短期的な金利の調整を行っています。
この金利とは、アメリカの銀行同士で貸し借りを行う時に上乗せされる金利のことでFF金利と呼ばれています。
この金利をアメリカの経済状況などによって定期的に上げ下げすることによって、経済バランスを保っています。
アメリカという超大国の経済状況がわかる重要な指標のため、世界中の投資家たちが注目しています。
ですので我々のような個人投資家でも、経済指標なんてよくわからないといってあきらめるのではなく、FOMC政策金利が上げ下げされることによってどのような影響が相場にあるのか知っておいた方がいいですね。
下ではわかりやすく解説をしてますので、最後までご覧くださいませ。
FOMC政策金利が利下げするとどうなるのか?
FOMC政策金利を利下げする理由はたった1つです。
それは、アメリカの経済状況が良くないためです。
FOMCの話し合いで現在のアメリカの経済状況がよくない、このままだと経済が不安定になってしまう。と考えられたときにFOMC政策金利は利下げを行います。
アメリカでは各銀行が連邦中央銀行に準備金としてお金を預けることによって経済が成り立っています。
その準備金が不足している銀行は他の銀行から借りなければいけません。この不足分を借りる際にかかる金利をFOMC政策金利で調節していることになります。
経済状況が悪化してくると、国全体のお金の流れが悪くなるため銀行側が高い金利を払うのが厳しくなってきます。
そのため、金利を下げることによって経済のお金の流れを調節しているイメージですね。
逆に経済状況がよくなってくると、FOMCで金利を上げる政策を行います。
経済状況がよくなりお金の流れがよくなった時、金利を上げないとインフレが起こってしまうためです。
物価がどんどん上昇してしまい、結果的にインフレが崩壊して経済が悪化してしまう・・
そんなことを防ぐためにFOMCでFF金利の調節を行っているということです。
ものすごく簡潔にまとめると、
- アメリカの経済状況が悪くなると、FOMC政策金利は利下げを行う
- アメリカの経済状況が良くなると、FOMC政策金利は利上げを行う
これだけは理解しておいた方がいいですね。
FOMC政策金利がFXトレードに及ぼす影響力とは?
FOMC政策金利がFXトレードに影響力は非常に高いです。
なぜならFOMC政策金利の発表は機関投資家、個人投資家、デイトレーダー、長期トレーダーなどすべての投資家たちが注目しているためです。
発表後相場が大きく動くことも多々ありますし、発表前から政策金利の予想が立てられてトレンドが出来るときもあります。
基本的には
FOMC政策金利が利上げを行ったとき→ドルが買われる傾向にある
FOMC政策金利が利下げを行ったとき→ドルが売られる傾向にある
と考えておいた方がいいです。
また政策金利は事前に予想もされています。
予想通りの金利が発表された時はいいのですが、予想と大きく外れてしまったときは相場がイレギュラーに動く可能性が高いです。
そのためポジションを持っているときにFOMC政策金利が行われる場合には、急な動きにも対応できる準備をしておいた方がいいですね。
またFOMC政策金利だけでなく、他の国の中央銀行の政策金利にも目を通しておいた方がさらに良いですね。
- 日銀政策金利
- 欧州中央銀行政策金利
- イングランド銀行政策金利
- オーストラリア中央銀行政策金利
あたりは注目しておいたほうがいいですね。
利上げを行ったときその国の通貨が買われ、利下げを行ったときその国の通貨が売られる、という流れは同じですのでぜひチェックしてみてください。
FOMC政策金利が発表される日はいつか?
FOMC政策金利は年に8回行われており、約6週間ごとに行われています。
2019年の日程はこんな感じですね。
1月29-30日 |
3月19-20日 |
4月30日-5月1日 |
6月18-19日 |
7月30-31日 |
9月17-18日 |
10月29-30日 |
12月10-11日 |
となっております。
2020年は、
1月28-29日 |
3月17-18日 |
4月28-29日 |
6月9-10日 |
7月28-29日 |
9月15-16日 |
11月4-5日 |
12月15-16日 |
となっております。
日本時間で午前3時半~4時半の間に発表されますので注目しましょう。
FOMC政策金利をFXトレードで活用した攻略手法とは?
FOMC政策金利をFXトレードで活用した攻略手法を紹介します。
攻略手法は大きく3つあると思っています。
- 政策金利が発表される前に、発表後どちらに動くか予想してポジションを持っておく
- 政策金利が発表された後、大きく動いた瞬間に順張りを入れる
- 政策金利が発表され、その後トレンドが出来た時に順張りを入れる
上記の3パターンになるかと思います。
これは2019年7月31日のFOMC政策金利発表時のチャートになります。
この時政策金利は利下げをされましたが、予想通りの結果だったため、相場は一時的にドルが買われる展開になりました。
2019年初の利下げでしたが、FOMCが利下げを行ったからといって、直後に絶対ドルが買われるわけではないということがわかりましたね。
そのため利下げが起こるだろうから、ショートのポジションを持っておこう!
という安易な考えだと負けを拾いやすいです。
決してやらない方がいいわけではないですが、日ごろから経済ニュースを見て経済状況がわかっている!という方でない限り、この手法はあまりお勧めしません。
またやる場合は、大きく相場が動く可能性が大きいので、損切ポイントをしっかり入れておきましょう。
もう一つは、上昇した瞬間に順張りでエントリーしていくという方法もあります。
ただ、この手法も画像を見ていただければわかるかと思いますが、大きな上ヒゲを付けたりと非常に不安定な動きをしているのがわかりますか?
この時も相場が大きく動くかわからないため、損切のポイントはしっかり決めといた方がいいですね。
またFOMCは午前3時半~4時半に発表されるため、夜中はチャートを見れない!という方にはおすすめできないです。
最後に紹介するのはFOMC政策金利後、トレンドが出来てからエントリーという手法です。
個人的にはこの手法が一番やりやすいかと思います。
FOMC終了後、次の日の東京相場~ロンドン相場でトレンドが発生したタイミングで順張りをいれていくという手法です。
この手法の方が相場も落ち着いてきていますし、おすすめですね。
またエントリーするタイミングも東京時間の8時から~と兼業トレーダさんにもできる時間のためおすすめです。
個人的には、指標前や指標直後のエントリーはギャンブル的要素が強いため、よっぽど研究している人でないとおすすめはできません。
そのためFOMCなど大きな指標があった後、トレンドが出来た時に順張りでエントリーしていくのがおすすめです。
FOMC政策金利とFXトレードに関するまとめ
- FOMC政策金利とは、FOMC(連邦公開市場委員会)で、年に8回アメリカの金融政策を決定する話し合いで決められる短期的な金利のこと
- 基本的に、アメリカの経済状況が悪くなると、FOMC政策金利は利下げを行う、経済状況が良くなると、FOMC政策金利は利上げを行う
- FOMC政策金利は年に8回発表されている
- 政策金利が発表され、その後トレンドが出来た時に順張りを入れるという手法がおすすめ
いかがでしたでしょうか??
FOMC政策金利はとても影響力の高い指標のため、必ず注目しておいた方がいいです。
指標後急激な変動が起こりやすいのもそうですが、長期的に見て相場がどちらに動きやすいのか?をファンダメンタルズ的要因で知っておくのもとても大事です。
6週間に1度開催されるため注目してみてください^^
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