MT4に初期搭載されているインジケーターである「DeMarker」を使用したことはありますか?
意外と知らないという方が多く、少し勿体ないなという印象です。
移動平均線やMACD、ストキャスなどよりもあまり知名度の少ない印象のオシレーターですが、「DeMarker」も有効に使用できるオシレーターです。
RSIとも使用感の似ているものでしたので普段からRSIなどを利用されている方は、「DeMarker」もすぐに実用に移せると思います!
という訳で今回は、「DeMarker」について紹介させていただきます。
目次
デマーカー(DeMarker)とはどんなインジケーター?
デマーカーの特徴と利点
「DeMarker」は、単純移動平均線(SMA)を使用したインジケーターです。
テクニカルアナリストである、トム・デマーク氏により開発されました。
RSIと似ていると先ほど紹介しましたが、上の画像でみていただくとわかる様にRSIとほぼ似た動きをしていますね。
RSIとデマーカーの違い
RSIと比べた場合、計算式に多少の違いがあるため、若干チャートの動きに忠実に連動しやすい傾向があるように思います。
「DeMarker」に関しても、相場の買われ過ぎ、売られ過ぎを判断するインジケーターです。
サブウィンドウの上と下のほうに点線のラインがありますが、ラインより上であれば買われ過ぎ、ラインより下であれば売られ過ぎということになります。
デマーカー(DeMarker)の設定方法について
基本的なパラメーター設定
DeMarkerのパラメーター設定は、基本的に単純移動平均線(SMA)の取得期間を設定する項目のみです。
デフォルトでは「14」という期間が入っていますが、通常の使用方法では変更せずにこのままの設定値でOKです。
「上限設定」と「下限設定」に関してもデフォルトの「0」と「1」で問題ありません。
レベル表示の調整方法
レベル表示設定に関しては、サブウィンドウの右側に表示される0~1の間に表示させる買われ過ぎ、売られ過ぎの基準ラインの設定です。
RSIでいうと100のうち30と70が基準ラインになっていますが、そのラインと同じイメージです。
買われ過ぎ、売られ過ぎの基準ラインをもっと厳しくしたいということであれば、「0.2」、「0.8」など幅を広げればOKです。
基本的には「0.3」と「0.7」の設定で問題ありませんので、とりあえず調整が必要なければ、デフォルト設定のままでOKです。
デマーカー(DeMarker)の見方・使い方について
買われ過ぎ・売られ過ぎの判断方法
買われ過ぎ基準ラインを「0.7」、売られ過ぎ基準ラインを「0.3」に設定した場合、基本的なエントリーポイントは、DeMarkerのグラフが基準ラインを通過して、戻ってきたタイミングです。
上の画像で言うと、黄色い○の箇所がエントリーポイントになっています。
大きい黄色○の箇所は、しばらくラインをブレイクしてから一気にラインから戻ってきたタイミングですが、出来ればこのタイミングでのエントリーがおすすめです。
比較的小さな基準ラインのブレイクはありますが、弱いブレイクですと、反発する力も弱くだましに遭ってしまう可能性も高いです。
小さい黄色○の箇所では、比較的ブレイクしてからすぐに戻ってきてはいますが、「角度が急」であることと、「トレンド中のブレイク」であることから、エントリーポイントとしても良いと思われます。
レンジ相場であったり、緩やかな角度のブレイクの場合はむやみにエントリーとしないようにしましょう。
画像左側はしばらくレンジ相場が続いていますが、DeMarkerをみると何度も基準ラインをブレイクしています。
このような場所では、たとえ狙った方向にチャートが動いても、小さな動きでの反発のみで終わる可能性が高いです。
ダイバージェンスの活用法
その他にダイバージェンスを確認することも可能です。
ダイバージェンスとは、「逆行」を意味しますが、チャートの動きとDeMarkerのトレンドの方向が、黄色いトレンドラインの箇所では逆になっていますね。
通常であれば、チャートの動き通りにDeMarkerも動いていますが、たまにこのようなダイバージェンス現象を起こしている場面があります。
このダイバージェンスという現象が示しているのは、「相場の逆転」です。
ダイバージェンスが起きている時、その付近で相場が反転しやすくなるということですね。
現に画像内でダイバージェンスが起きた後、下降トレンドであったチャートが上昇トレンドに切り替わっています。
なぜこのようになるかというと、DeMarkerでは「買いの勢い」と「売りの勢い」を判断していますが、下降トレンド中に「買いの勢い」が強いという事は、「売りの勢い」が極端に落ちてきており、「買いの勢い」が売りを上回って、そのまま行けばトレンドの方向も買いの方向に切り替わりやすいという事です。
DeMarkerを使用する上では、基準ラインのブレイクにプラスして、ダイバージェンスも意識してみると今後のチャートの動きが読みやすくなります。
デマーカー(DeMarker)を利用したFX攻略手法とは?勝率は上がるの?
単独使用の限界と対策
実際にDeMarkerだけを使用して、エントリー、決済をしているとそこまで勝率は高くない状態になります。
ラインのブレイクなどをエントリーポイントとすれば、比較的良好なポイントを察知することはできるのですが、エントリーを判断する基準としては少し弱い傾向があるのです。
他のインジケーターとの組み合わせ方
そこで、基本的にはDeMarker単独の使用よりも他のインジケーターと組み合わせる方法をオススメします。
普段勝率がある程度高いインジケーターがあるとすれば、そのインジケーターとプラスしてDeMarkerをプラスして表示させます。
通常のエントリーポイントでエントリーするかどうかを、DeMarkerの動きに合わせて使用してみます。
例えば、ロングポジションを持つタイミングでDeMarkerの動きが下限ラインをブレイクして戻ってきたタイミングと重なれば、ポジションを持つという事ですね。
ダイバージェンスを使用するとした場合、ダイバージェンスが起こっている時に、チャート側では下降トレンド、サブウィンドウのDeMarker側では上昇トレンドである場合、次にチャートの動きは上昇に転じる可能性が高いため、そこでロングポジションを持つタイミングが来ていた場合、そこでポジションを持ちます。
このように二つの指標を使うことが出来れば、エントリーする回数は減ってしまうかと思いますが、より高確率なポイントでポジションを持つことが出来ると思います。
勿論うまく合わないという場合もありますので、複数の方法や種類のインジケーターで試す必要があります。
デマーカー(DeMarker)インジケーターに関するまとめ
DeMarkerはRSIと比べても使用するトレーダーが少ないようですが、相場の反転ポイント、ダイバージェンスを把握する上で重宝するインジケーターです。
使用感はRSIとほぼほぼ変わりませんので、普段からRSIを常用しているという方はDeMarkerにシフトしていただくと、多少勝率が変化するかもしれませんね。
今回紹介したポジションを持つポイントの他にも、手法に合うようなポイントもあると思います。
インジケーターとは、そのまま使用するのではなく、状況に応じたアレンジがとても重要です。
インジケーター同士の組み合わせは無数にありますので、普段使用しているインジケーターと組み合わせてぜひ勝率アップを狙いましょう!
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